中学校で野球をやろうとするお子さんのほとんどは、学童軟式野球かリトルリーグなどで野球やってきた人は多いでしょう。小学校を出たばかりといえども、すでに野球への接し方にいくつかタイプが出てきます。目的の応じて下記のいずれかのチームを選択するのが大半かと思います。
学校生活を通して毎日しっかり部活の野球をやりたい。地域の公立中学や私立中学の部活で、割としっかりした先輩後輩の縦関係を学びながら、こってり野球生活を送ることができるパターンですよね。部活で野球をやる場合の特徴は、やはり使用球が軟式のボールであるということ。
2018年?から使用球は新しい「M号球」というボールになり、これまで少し弾みすぎるボールだったものを、やや硬式との格差を縮めたものになりました。
もしも高校で野球を頑張りたいと思っている場合、高校に入った当初に硬式球に慣れるためのアジャストに一番時間がかかるのはバッティングではないかと個人的には思います。その次が守備で、最後がピッチングではないかと思います。
バッティングにおいて、軟式球の場合、その弾力も手伝って、ある程度の範囲の中では打球の飛距離はさほど個人差を生みにくいように思います。そのため打球に少しでもパワーを伝えようとする硬式野球の打撃と、軟式野球での打撃に対する取り組み方は若干の差があるように思いますし、非力な選手はコツをつかむまで少し時間が要ります。
従って高校野球で活躍したいと考える選手は、その打球にできるだけ早く馴染むために硬式野球チームを選ぶことがあるようです。
守備の面ではやはりその打球のバウンド、そして球足の速さが大きな違いですよね。一見一番影響を受けそうな点に思われますが、実際には意外と慣れるのには多くの時間はかからないという実感があります。もともとゴロのバウンドを怖がるクセがある選手はさらに怖くなってしまうことはあると思いますが、それ以外の選手は「グラブは下から」という硬式野球特有の指導に割と早く慣れる印象があります。
プロ野球選手でも、投手や投手出身の選手は、他のポジションに比べると、比較的に中学の部活で軟式の野球をやっていたという人が多くいるように思います。いいフォームでいいボールを投げ込む、という自らボールを発する投手には、ボールの違いに慣れる時間はさほどかからないという感じがありますね。
中学で野球をやるにあたって、軟式野球か硬式野球かを選択するには様々な目的に沿って選択されるケースがあるようです。最近では一部、部活の野球チームでも硬式野球をやっている学校もありますし、甲子園出場の常連校の中では、付属の中学校野球部(軟式)に、小学校時代に秀でた成績を残した優秀な選手を集め、英才教育を行う学校も多く出てきており、さらに多様化していく傾向にあります。