プロ?甲子園? 野球生活のピークをどこに設定する?

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中学硬式野球を見ていると、すでに高校球児に混じっても引けを取らないほど体が大きい選手がいます。自然に任せて大きくなった子もいれば、よく聞くとプロテインやウエイトトレーニングなど様々な工夫で体を大きくしている子もいるようです。

中学のうちに結果を出して、有名甲子園常連高校への入学を決めるために、今できる事はなんでもやろうという貪欲な選手や家庭もいて、驚くほどフィジカルの発達した選手も出てきています。

体の大きい選手にもびっくりしますが、意外とびっくりなのは何年か経って高校で活躍しているその選手に会った時、中学の頃からさほど大きくなっていないケースがあることです。つまり中学の時に大きくなりきってしまって、その後の成長が止まってしまうというパターンですね。
 
 
しかしこれには様々な考え方があると思いますから、一概に何がいいということは言えません。自然に任せた方が良いという人もいれば、大学くらいまでの間は着実に体を成長させるために、早熟な中学の時代に無理に体を大きくするためのことをするべきではない、と考える人もいるようです。しかし強豪高校の監督や関係者がチーム視察に来た時、まずは体格に目がいくであろうことは想像に難しくないことです。
 
 
これはあくまでも選手の体のことだけでなく、様々な意味でどこをピークにするための野球生活を送るかという大きな問題になるかと思います。人生のピークはあくまで人それぞれですが、子供の人生を考えると、あまり早いピークを目指しすぎて、その後の人生で後悔をさせたくないものです。素晴らしい野球の成績を中学で残して強豪高校に行っても、なんらかの理由で野球をやらなくなることだってあるかもしれません。
 
 
そう考えると、いくら中学で野球がうまく行っていても、学業をないがしろにするべきではないですし、なんとか大学まで野球を突き詰めたいというのであれば、中学高校通してそれなりの野球生活を送っていなければならないでしょう。
 
 
人によっては甲子園やプロ野球を目指すわけではないが、公立高校でなんとかスタメン張れるくらいには野球がやりたいとか、付属中学に通っていて進学する高校も決まっているから、体づくりに重きを置いて、ゆっくり技術も高めていけばいい、という向きもあるでしょう。
 
 
しかし今日の中学硬式野球の世界では、甲子園の常連高校に特待生で入学することが最高の価値観であり、これは強豪チームになればなるほどその傾向が強い気がします。したがって指導者もその価値観を優先してチームの指導を行なっていますから、その他の目標をもつ選手は、その中でそれぞれの目的をブレずに持ち続けることが必要になってきます。
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