中学硬式野球に取り組むかどうか検討するとき、まずはチームを見学したり、体験入団してみることをオススメします。チームごとの違いだけでなく、ボーイズやシニアなどのリーグごとの風土の違いもあり、聞いた話だけではなんとも判断し難いものがあります。
中学硬式野球にはいくつかのリーグがあります。
ボーイズリーグ
シニアリーグ
ポニーリーグ
ヤングリーグ
そして、九州にはフレッシュリーグというリーグもあります。
特に、ボーイズが約726チーム、シニアは549チーム(2018年4月末時点)と、所属するチーム数が多いリーグとなっており、関西を中心とするエリアではボーイズリーグがポピュラーで、関東を中心とするエリアではシニアがポピュラーであるというのが定説となっています。
しかし、現在はそれぞれのリーグでルール上の違いはないため、すべてのリーグが同じ大会で争う大会があります。
毎年冬から春にかけて、各チームは新入団部員の勧誘を始め、それぞれ体験会を開きます。最近はほとんどのチームでホームページを開設していますので、体験会の詳細はホームページで入手することができるでしょう。
また直接チームにメールや電話で不安な点を問い合わせてみることも重要です。
チーム選びのポイント
選手は個人ごとに違う様々なポイントでそのチームを評価すると思いますが、親の目線から見た野球環境に関するチェックポイントは下記のようなものになります。
専用グランドはあるか?(マシンや付帯設備の充実度は?)
自宅から練習場所までのアクセスは?(集合場所からのバス送迎、または電車で通える、など)
平日練習はどの程度やっているか?
卒業生はどんな高校に進学しているか?(毎年決まって進学する高校があるか?)
前年、前々年の選手数は何名か?
指導者は何名で、それぞれの野球経験、指導経験は?
選手の身体をケアは?(トレーナーが在籍、またはトレーニングジム保有など)
通常の練習メニューは?(打撃と守備の比重など)
例年のチームの編成は?(人数に応じてA、Bチームを編成するなど)
近年の大会成績は?(全国大会への出場など)
合宿の有無と概要は?(時期や場所など)
食トレはあるか?(お弁当の量などのノルマや体重増量のノルマなど)
親の負担はどこまで?!
さらに親の目線からすると特に重要な、ご両親がどこまで協力する必要があるか?というポイントです。
母の当番はどの程度か?(指導者の食事手配やチームによっては様々な当番があります)
父の当番はどの程度か?(グランドの保全や用具運搬車、選手送迎、審判協力など)
かかる費用(部費の他に親もお揃いの用具を購入したり、合宿の費用など)
毎回の送迎が必要か?
親が見に行けるのか?(あまり見に行けないチームもあります)
家庭事情をどの程度考慮してくれるのか?(塾通いの曜日がある、私立中学のため土曜が登校日など)
などなど・・
最終的に尊重されるべきは選手の意思だと思いますが、ほとんどのご家庭で選手と親御さんとの話し合いで決定されているケースが多いかと思います。なぜなら経済的負担やチームや選手への協力にさく時間について千差万別であり、ご家庭によっては制約もある場合があり、選手の好き嫌いだけでは決められないポイントもあるからです。
そのチームに専用グランドはあるか?
お父さんから見た場合、かなり大きく違ってくるポイントは、そのチームが専用グランドを持っているかどうか?これによってライフスタイルが結構変わってきます。
平日にグランド整備に出動しなければならないチームもあり、職場によってはどうしても対応できない、なんてケースもあります。
まず専用のグランドやスペースが潤沢にある場合、最大のメリットはいつも同じ場所に通って、長い時間練習ができるということです。
そしてデメリットになることといえば、常にネットやグランド、またはクラブハウスやトイレなどのメンテナンスを父兄がやらなければならず、この当番が付きまとう場合があります。この場合、施設が充実している分、週末は様々なチームが訪れて、オープン戦(練習試合)が行われ、チームとしてはビジターチームのケアを父兄をあげてしなければなりません。
さらに地区の大会の会場になることも多く、その場合は他チームの試合にグランドを取られ、さらに試合のケアもしなければなりません。とはいえ専用グランドで常に練習ができるというのは大きなメリットですよね。
ジプシー?!
反対に専用のグランドやスペースを持たないチームもあります。こういったチームは本拠地を持たないため「ジプシー」とも呼ばれるタイプのチームですが、常にあちらこちらにあるグランドをレンタルし続けるため、そのグランドの確保や用具の運搬に追われます。また各家庭はその都度違うグランドに選手を送り届けなければならないケースもあります。しかしこの場合のメリットは、グランドのメンテナンスはグランド整備以外は必要なく、訪れる他チームのケアもほとんどないこと、そして選手は様々な環境で野球をすることに順応していきます。
チームによっては、役割のない父兄は練習や試合には行かないことになっているチームもあるようです。ただ見物に来るだけのような関わり方はできないということのようです。そのため無理にでも選手送迎や審判を買って出て、なんとか選手の姿を見たい、というお父さんやお母さんもいるそうですよ。
以上のように、チームによって千差万別なのですが、選手の志向や環境面での制約など、いかにその選手やご家庭に合うチームを見つけられるかが勝負だと思います。できるだけ体験や見学に行って、直接関わっているご父兄の声を聞いてみることをオススメします。