中学硬式野球のクラブチームには野球での実績や能力を認めてもらい、特待生として高校に入りたいという選手が一杯います。
高校のスカウトが来る!
私の息子が入団していたシニアリーグには突出した能力を持つ選手はいなかったのですが、それでも2年生になるとチームの指導者とつながりのある高校の監督や関係者が、練習や試合を見に来ていました。
これは優秀な新入生の青田買いをしたい高校の関係者が、チームの指導者の紹介や練習、試合を通して選手に目星をつけに来ているのです。
チーム側も継続的に強豪校にパイプを持つことで、一人でも多くの甲子園球児を生み出したり、強豪校への進学者を輩出することでチームのブランドを高めたいと考えます。ブランドが高まることで入団者が増え、運営に好影響が出ることから、積極的に高校関係者を受け入れ、情報を提供しているようです。
チームによって、選手の希望する進学先をある程度考慮して推薦先を決めるチームもあれば、チームが考えて推薦してくる高校にいかなければならない、という雰囲気のチームもあるようです。
この辺りの事情は各チームで違いますので、正確な情報を入手するにはチームに所属している方の両親に直接聞いてる必要があると思います。
都市伝説だらけ 特待生の条件
野球での推薦入学や特待生に関わる話題には都市伝説的なものも多いですね。「○○高校は全国大会でベスト○に入ってなければ無理」とか「生徒会長をやっていないとダメ」など、曖昧な情報に踊らされないよう、実際の情報はきちんとリサーチをするべきかと思います。
例えば「スポーツ活動で顕著な活動をした者」などの定義は何なのか?などです。国際大会に出場した経験や、全国大会への出場など、必ず各項の条件に定義があるはずです。生徒会活動も生徒会長でなければだめなのか、生徒会で活動して入れば良いのか・・などのラインが必ずあるはずです。
また学校からの推薦、校長の推薦が必須条件となっている場合もありますから、常々学校生活で問題などないようにしなければなりません。
「S特待」とは?!
推薦入試や特待生制度も学校によって千差万別です。鳴物入りで強豪校にスカウトされていく選手の噂を聞くと、特待生の最上級の扱いとして「S特待」なるものがあり、そこまで行くと3年間の間、入学金の免除から授業料、施設費の免除まで、大部分の負担がないかたちで学校に迎えられるかたちもあるようです。
また経済的な免除などだけでなく、1年時からのベンチ入りの確約やスタメン入りの確約など、普通の感覚で考えるとびっくりするような条件の提示もあると聞きます。
しかし鳴物入りで高校入りするスーパー高校生でも、人間である以上、ケガや病気に見舞われることも無いとは言えません。そんな場合はやはり学校自体辞めなければならないものか?野球の腕を見込まれて高校に入る選手の御家族は考えることでしょう。
さすがに野球が続けられなくなったとしても退学を迫る学校はほぼないと思います。学費などの免除などは中止となるが、そのまま在学できる学校がほとんどでは無いでしょうか。
「S特待」では無いにしても、チームからの後押しがあって、意中の高校の推薦枠に入れてもらえることが望ましいですね。
その為には所属するチームがそれなりの成績を残す事(各都道府県の支部を勝ち抜いて、関東、関西など限りなく全国に近いところまで進出すること)、その大会で出場メンバーである事、学業成績も必要条件をクリアしている事、あとは生徒会活動をしている事、この辺りをどれだけクリアできるかがカギになってくるのではないでしょうか?
選ばれし者だけの特権のようにも思いますが、努力して掴み取っている人も沢山いますので、希望を持って取組めば、道は拓けるかもしれません。